Acutuality「釜石の奇跡」津波防災教育 いざという時行動に移せる自己組織化

全員経営にも収録されているWorks107号に掲載された釜石市の津波防災教育

小中学生の生存率99.8%! 「釜石の奇跡」を可能にした
津波防災教育の「避難3原則」

誰かが指示をしなくても、それぞれが独自に判断をして、必要な行動をして成果をあげることができるというのは全員経営が目指す姿です。

それを小中学生たちがやってのけたという事例です。

171pから178pの解釈編を読み上げました

経営講義1ルール化を求めるサイエンスより、「生き方」に結びつくアート

経営講義2相手の視点に立って合意形成するコミュニケーションデザインも重要

経営講義3「やり抜く力」を生み出す「非認知スキル」はどうすれば身につくのか

 

形式知のルールや知識を教えただけでは、いざという時に行動できない。
姿勢教育により、実践知を体得した子どもたちが自己組織化できた。

野中先生の解釈によると、そのポイントは『アクチュアリティ』だということです。アクチュアリティを理解するためにリアリティと対比されています。

アクチュアリティは主観的な現実であり、実践知、暗黙知の起点になる。

リアリティは客観的な現実であり、分析知、形式知の起点になる。

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通常の日本語で使われているリアリティは、アクチュアリティに近い概念のような気がするので、これは、自分事の言葉に変換する必要を感じます。

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自己組織化というのは、鳥の編隊飛行で知られますが、鳥達が3つの原則に従うことであたかもリーダーに統率されているかの如く、見事に秩序だった動きをするということです。

先生の指示に従い、校庭で点呼してという学校では逃げ遅れるという悲劇が起きた。釜石では指示がある前に、それぞれが判断して行動することで、たまたま学校にいなかった5人の子供以外は生き残ったということです。

企業においても、指示命令という名前の脅しや知識教育がなされているために、いざという時に必要な行動がとれないということがいえるかもしれません。

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どうやって姿勢教育がなされたかというと、凡事(基本行動)の繰り返しにより、非凡事化したということです。

私の意見としては、『相手の立場から観る』ことを継続していることではないかと考えます。

2.相手の立場から観る

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この脅しから姿勢へというところは、Nic MarksのTEDでのスピーチと重なります。

 

 

釜石の防災教育にあたった片田教授のインタビュー