反転学習(Flipped Learning)とは学習者中心の参加型学び合い

JMoocの設立総会に参加したことをきっかけに、反転学習についての興味が高まり、知るにつれてこれは今まで取り組んで来たことだということを再確認しました。

つまり、反転学習(Flipped Learning)は再生可能エネルギーの流れと同じく、TOPダウンの巨大な管理組織から自律分散型の参加型の小規模集団への回帰なのです。

facebookの反転授業の研究グループを主催する田原さんのHPでは

Flipped Classroom(反転授業)とは、最初にE-Learningで知識をインプットし、その後、教室のアクティビティで知識をアウトプットする学習法である。

とありますが、e-Learning自体は以前からありました。CourseraなどのMoocは何が違っているのでしょうか?

「MOOCは世界を変える」――米コーセラ共同CEOコーラー氏に聞く:日経ビジネスオンライン.

違いは、最高の内容(英語ですが)が、無料で提供されるということとオンラインでの学び合いの仕掛けやオフサイトでのミーティングを推奨していることです。とはいえ、ネットにつながる環境にいなければいけないし、学習意欲が高くなければいけません。実際、井上さんが参加されたスタートアップマネジメントのクラスは1万2000名いた受講者で修了できたのは800人なのだそうです。

反転学習の本質は、生徒中心の参加型学習であることだと考えています。

これまでは先生がいかに教えるかということが中心でした。
それが生徒がいかに学ぶかに移行しつつあるのです。
その背景には、工業社会から情報社会に移行することによって、主体性や創造性の重要性が高まったことがあります。

生徒中心を実現するのは、自律自習と学び合いです。
すなわち、自ら発見し、(先行事例を)確認し語り合い実践し、振り返って、語り合うというプロセスです。

学びを強制されなければ、人は自然と学ぼうとするのです。
自分の中から、これを学ぼうという欲求が湧いてくるのを待つのです。
ですが、日本では、待てずに先回りして余計な世話を焼いてしまい、自分で発見することを邪魔してしまうのです。

オランダのイエナプランでは子供たち中心の学び合いの場が実現しています。

子供たちはルールを必要としないくらい、
価値観と目標を理解して、必要な行動を自分で考えて行動できるからこそ
内発的動機によって、主体性と創造性を発揮できる。

結果的に日本より学力が高く、国民一人当たりの労働生産性は日本より約1.5倍高くなっているそうです。

企業で主体性や創造性を求めても、企業自身はあいかわらずトップダウンが多く、働く人の主体性や創造性といった人間力よりも、言われたことを着実にこなす道具力を求める管理を続けています。
公教育もまだ変わりきれていません。

 

希望はあります。Moocの流れは、コンテンツは無料です。

塾の代わりに、自分たちでスタディグループをつくれば良いのです。

学ぶ理念をつくり、どんな世界を実現したいのか語り合い
そのために、必要なことを学び合うこと。

行政がなんとかしてくれるのでもなければ、

お金を出してサービスを買うのでもなく、

自分たちで学びの場をつくり出すのです。

その成果が卓越していれば、そのやり方を真似るところが現れるでしょう。

自分たちだけが良ければと考えず、公共善に向かうのであれば、
真似をする人は敵ではなく、仲間です

お互いに、より良い成果を発表しあい、学び合い高まってゆければ
世界平和だって実現できるかもしれません。

世界から貧困や紛争を無くすこともできるかもしれません。

Courseraについてのレポート

BEAT Seminar FIANL, Coursera社Daphne Koller氏講演メモ書き