結果をして語らしめる(検証された仮説の共有)
事例の力は、検証された仮説だということです。
単なるアイディアや思いつきとは違い、行動した結果だということです。
結果をして語らしめる力があります。
一体感のある組織づくりの要は「会議」です。
その会議が効果的になるかどうかは参加者にとっ て「発見」があるかどうかです。「思いつき」が 検証された結果である根拠のある「仮説」は人を 魅了します。自分も試してみようとか、自分だっ たらこうやってみるなどの反応を引き出します。 ところが、誰も「仮説」も立てていない「検証」 もしていないという状態での会議はだらけます。
結局、その1週間には発見がないからです。 同じ、「忙しい」という状況でも、それこそ「仮 説」「検証」の試行錯誤を高速回転させて忙しい のと、ただ、時間ばかりかかるけどもわかりきっ た作業をしている時の充実感はどれくらい違うで しょうか。集まった時の態度に表れるでしょう。 会議には、日常がはっきりと反映されます。日々、 いかに「仮説」「検証」の試行錯誤を高速回転さ せるか。ずっと、同じことの繰り返しだからは、 おそらく理由にはなりません。それを言うなら、 芸事の世界は何百年も同じことの繰り返していま す。それでも、見果てぬ理想を目指して日々、試 行錯誤を繰り返しているからこそ、人間国宝でさ え、まだまだ、入り口ですとおっしゃるわけなの です。
お互いがお互いを刺激しあうことが有効で す。いくら、良い「仮説」「検証」を積み重ねて いても、他の人が知らなければ、影響を受けるこ とができません。 プロセスをオープンにするこ とで、説明責任や評価が生じることで面倒ではあるがフィードバックが得られ、無意識の選択パ ターン:常識・習慣の刷新をすることができま す。
独裁の問題というのは、結局説明責任を果た さず、思い込みの排除ができないこと、結果の検 証、評価がされないがために常識や習慣へのフィー ドバックがなく、学習がおきにくく同じ失敗を繰 り返すところにあります。面倒でも話したり、書 いたりすることで、最初はやっているということ に、やがては、その内容に触発されて、より良い 仕事をしようという気持ちになりえます。
自分が 他の人に影響を与え、その影響がまた、自分に戻っ てきます。 会議が盛り上がらないのは、会議のスキルの問題 ではありません。会議が組織づくりの核になるの は、そこに、その会社の日常の取り組みが凝縮し て現れてくるからなのです。日常の仕事が充実し ているから、そのことを話したいし、聞きたいの です。充実していなければ、会議は言い訳、弁明、 非難の場になります。「仮説」「検証」「発信」 を常識・習慣として定着させる仕組みをつくりこ むことが組織の分岐点です。